最終更新日 2020年9月28日 by neecat
どうも、neecat(にーきゃっと)です。
今回は、本を紹介したいと思います。
今回紹介する本は「オスねこは左利き メスねこは右利き(著:加藤由子)」です。
ざっくり内容
〇 猫のあの仕草を考察
猫を飼ったことがある人、今飼っている人、猫の動作や仕草について考えたことがありますか?
例えば、猫が舌で水を飲む動作。
実は、犬とは違う舌の使い方で水を飲んでいるのです。
例えば、のどをゴロゴロ鳴らす仕草。
飼い主さんに甘えているとか、子供時代を思い出しているなど言われていますが・・・
実は、それ以外のときにもゴロゴロ喉を鳴らすようです。
普段よく見る動作や仕草、しかしじっくり観察することは少ないと思います。(きっと猫もじっくり見られるのは落ち着かないかもしれない)
それらを猫の習性や特徴から「実はこういう仕組みになっている」「こういう理由がある」と考察してくれる1冊となっています。
〇 あくまで猫目線で考える
人間は他者を考えるとき、ついつい感情を含めて考えてしまう生き物だと思います。
動物の行動についても同様に考えてしまうでしょう。
しかし、実際は、動物は、特に猫は合理的に生きている。と本書では言っています。
例えば、猫がトイレした後にダッシュする、通称「トイレハイ」。
これをする理由は、人間目線で考えれば、「スッキリしたから喜んで走っている」と思うかもしれません。
しかし、野生で生きる猫がトイレハイをしたとしたら、敵にばれやすくなるなどデメリットがあるのでは?と考えています。
本書では、あくまでも猫目線で、このような理由から行動をとるのではないかと考察しています。
確かにそんな風に考えたことなかったなぁ、と新しい視点で、猫について考えることが出来る1冊になっています。
ちょっと不満点
猫の体の仕組みについては、とても参考になる内容でした。
しかし、猫の行動を考察した部分について・・・上記では、あくまで猫目線で考えると書きました。
猫の習性から考えるとこのような考えで行動していると、基本的にはこのような内容になっています。
しかし、想像の範囲でしか考えられていない部分もあります。
根拠が薄い部分は、著者の想像の範囲で考えられている為、「本当にそうなのかな」と思うところがありました。
実際、猫という生き物を完全には解明できていません。
そういう考え方もあるのだなぁ程度にとどめておくのが良いかもしれませんね。
neecat の小言
本書の題名を一目見たときに、「猫って利き手があるの!?」が第一印象でした。
そこから手に取り、読んでみました。
猫は合理的な生き物だから行動には合理性があるという考え方が面白かったです。特に「トイレハイ」の考察は、面白かったです。
しかし、いくら猫が合理的な生き物だとしても、情より合理性を重視して行動する、と決めつけてしまうのはどうかと思いました。
本書では、猫は飼い主の事をご飯をくれる人と思っている、と言っています。
里親募集で引き取られた猫は、前の飼い主の事を忘れてしまうのか・・・しかし、前の飼い主に再開したときに甘えてきたという話を聞いたことがあります。
ただご飯を与えてくれる人と思っているだけなら、そんなことがあるのでしょうか?
それとも、甘えればご飯をくれる人として記憶に残っているから甘えているだけなのでしょうか?
そう考えてしまうのは、少し寂しい気がしますね・・・