【猫の模様】生まれてくる猫はどんな柄?『考える編』

サムネイル猫雑学

最終更新日 2020年9月30日 by neecat


どうも、neecat(にーきゃっと)です。

前回記事:【猫の模様】生まれてくる猫はどんな柄?『遺伝子編』からの続きです。

今回は、本題の生まれてくる猫の柄について、考えていきましょう。


  前回の復習

前回は、柄について遺伝的に考えてみました。その結果、

 茶トラオスの場合

ww O C- D- T- ss L-

(-は大文字か小文字か不明であることを示します)

 サビ柄メスの場合

ww Oo aa C- D- T- ss L-

(-は大文字か小文字か不明であることを示します)

以上のことがわかりました。ここから子供の柄がどうなるか考えてみましょう。

  メンデルの法則

柄の遺伝は、メンデルの法則が適用されます。
では、メンデルの法則とはなにか?、書き出してみましょう。

  1. 優劣の法則
  2. 分離の法則
  3. 独立の法則

これらの法則に則って、柄を形成する遺伝子の遺伝について考えていきます。


  遺伝を考える

1.

まず、一番簡単なのがW遺伝子とS遺伝子ですね。

ww O C- D- T- ss L-

ww Oo aa C- D- T- ss L-

これらは、各々をどのように組み合わせても小文字の組み合わせしかできません

このことから、白猫、または体のどこかに白を持つ猫は生まれません

2.

次にはっきりしている(-がない)遺伝子は、O遺伝子です。

・子がオスの場合

メス猫がOoと持っていることから、黒猫の可能性と茶猫の可能性があります。

・子がメスの場合

では、子がメスだった場合を考えます。

 オス \ メス Oo
O OO  Oo 

表のような組み合わせができる為、メスの場合は、黒猫黒茶二毛猫になります。



3.

ここでは、C、D、L遺伝子について考えていきましょう。これらは、不明部分(組み合わせにーを持っている)があるため、いくつかの可能性があることになります。

例として、C遺伝子について考えていきましょう。



・ ーが両方とも大文字である場合

両方とも大文字ということは、どちらもCCです。子供に遺伝する際は、どのように組み合わせても大文字組み合わせにしかならない為、どの子も全身色有りとなります。



・ ーが小文字、もう片方が大文字の場合

要するに親猫が、Cc と CC である場合です。

CC
CCCCC
cCcCc

表にしてみると一目瞭然ですが、生まれてくる子は必ず大文字のCを持っていることがわかります。

このことから、優性遺伝子である大文字Cが形質として優先して現れる為、この場合もどの子も全身色有りです。



・ -が両方とも小文字の場合

どちらもCcともっている場合です。

Cc
CCCCc
cCccc

以上の表から、25%の確率で (小文字)になります。その為、㏄だった場合は、部分的に色を持った猫になります。



これらを総合的に考えて、大文字Cを持った子が生まれる可能性が高いため、全身色有りの子が生まれると考えてよいでしょう。

他の遺伝子も同様に考えると、D遺伝子、L遺伝子も大文字を持って生まれてくる可能性が高いです。

・D-のとき濃い色、ddのとき薄い色

・Lーのとき短毛、llのとき長毛

ですが、恐らく生まれてくるほとんどの子は、全身濃い色の短毛と考えてよさそうです。

(不確定要素が多いので断言はできません)



4.

次にA遺伝子について考えましょう。メスは、aaと持っていると判明してます。

オスの場合は、AA、Aa、aaのうちどれか持っているはずです。

aa
AAaAa
AAaAa
オスがAAの場合
aa
AAaAa
aaaaa
オスがAaの場合
aa
aaaaa
aaaaa
オスがaaの場合

生まれてくる子の柄は、上の表のどれかに当てはまることになります。(大文字Aをもっているものを赤色にしてあります)

アグチ毛をもって生まれる可能性は、半々というところでしょうか。



5. 

最後にT遺伝子です。今回の猫は、どちらも縞模様(マッカレル・タビー)です。この模様を作るには、TTTtb のどちらかになっていると言えます。考え方は3.と同じです。

どちらもTTであるか、または、片方だけTtbと持っている場合、生まれてくる子はすべてマッカレル・タビーを持って生まれます。

一方で、どちらもTtbと持っている場合のみ、25%の確率でtbtbとなり、クラシック・タビーが生まれてきます。ですが、こちらも3.と同様に全体の可能性的には、滅多にないと考えていいかもしれません。



〇 まとめ

1.から子が白を全く持っていない子供が生まれる。

3.と5.では、可能性の低いものは除外。よって、全身濃い色の短毛なマッカレル・タビーになる。

2.からオスの場合は、黒か茶メスの場合は、黒か黒茶二毛

4.からアグチ毛である可能性は半々。もしアグチ毛であれば、毛色が黒の部分はキジ柄となる。



  子猫の柄は…

どの子も短毛全身濃い色をしている。
子がオスの場合・・・黒猫、茶トラ猫、キジ猫
子がメスの場合・・・黒猫、黒茶トラ二毛猫(サビ猫)、キジ猫、キジ茶トラ二毛猫(キジサビ猫)


生まれてくる子の可能性としては、上記が考えられるでしょう。

基本的には、マッカレル・タビーである為、茶の部分は縞模様が入ります。その為、茶は茶トラと表現しています。

そして、黒の部分は、アグチ毛かアグチ毛ではない、の2パターンです。アグチ毛であれば、黒はキジ柄になります。


どうでしょうか、この記事を読んでなんとなく、柄の遺伝方法がわかったでしょうか?

野良猫だと不確定要素があるため断言できませが、少なくともこの柄になる可能性があると、考えることが出来ます。

雑種に限らず、品種を作る、固定する為に同様な考え方で形質を遺伝させています。


  neecatの小言


どのような柄が生まれてくるのか、考えてみましたが・・・混乱してきました。

結局のところ、どんな柄の子が生まれても猫はかわいいと思います。

なので、個人的にはこんな面倒くさいこと考えたくないですね。





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